仮面うつ病


実はうつ病にかかってしまっているのに、
抑うつ気分などの精神症状よりも、
身体に先に症状が出てしまう場合が

あります。

これを「仮面うつ病」といい、身体症状が
目立ってしまって肝心の「うつ病」がマスクされて
しまうために、このように呼ばれます。

「仮面うつ病」の場合に出る身体症状は
様々です。

頭痛、めまい、耳鳴り、味覚異常、肩こり、
動悸、呼吸苦、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、
便秘、腰痛、頻尿、残尿感、ふらつきなど。

現れる症状は人それぞれですが、あらゆる
身体愁訴が「仮面うつ病」の症状として
出現すると言ってよいでしょう。

このような場合、患者さんはまず内科などの
身体科を受診します。

そこで、いろいろ検査を行った結果、
「異常なし」とされますが、
相変わらず身体症状は続いています。

そのうちに、眠れない、気分が落ち込む、
悲しくなる、死んでしまいたい、などの
うつ症状が現れてきて、やっと精神科を
受診して「うつ病」と診断されます。

最近では、気の利いた身体科の医師は、
身体的な検査で異常ない場合に
「仮面うつ病」を疑って、精神科に
コンサルトしてきてくれます。

この場合、タイミングを逃さずに
うつ病の治療ができるので
とても助かります。

私が経験した「仮面うつ病」の中学生の
話です。、

毎回朝になると下痢を起こして不登校ぎみに
なってしまい、消化器内科を受診したところ
「どこも悪くない」と言われました。

それで親が無理やり学校に行かせようとした
ところ、フラフラと倒れこんでしまい、
救急車でまず内科に運ばれました。

その際、内科医師が精神科に診察依頼し、
詳細な診察の結果、「仮面うつ病」
と診断し、うつ病の治療を開始しました。

治療後2週間で下痢も止まり、うつ病も
4ヶ月で治癒し、元気に再び登校できる
ようになりました。