うつ病の時の人付き合い

病院で「うつ病」と診断されれば、周りの人も
配慮して無理な誘いをしてくることは
ありません。


でも、自分で「うつ病かもしれない」と
判断して、自力で治そうとしている時、
厄介なのは、人からの誘いの断り方です。

いくら「最近調子悪いから」と言っておいても、
「今日は大丈夫?」とか聞かれて誘われると
本当は行きたくないのに、断れずに
いやいや付き合ってしまうこともあります。

特に他人に気遣う人ほどこの傾向がある
ので注意する必要があります。

学会で聞いた話です。

ある就職浪人の男性が、うつっぽいけど
何とか自分で克服しようとしていた時、
友人にカラオケに誘われました。

友人は、その男性がふさぎ込んでいる
から、気分転換になればという
気遣いから誘ったらしいのです。

その男性は、その夜、複数の友人と、
飲んで歌って馬鹿騒ぎして、
最後には裸になって踊りだした
というのです。

ところが、友人と別れて家に帰ったその夜、
その男性は自殺してしまいました。

「あんなに楽しそうにはしゃいでいたのに…」
と友人たちは驚いていましたが、
これはある意味納得のいくことです。

友人と一緒にいる間、その男性は無理して
気分を高揚させ、お酒の勢いもあって、
いつの間にか、うつ病なんて吹き飛んで
しまったという錯覚に陥っていたのです。

ところが、家に帰って一人になってみると、
無理した反動でガクーッと気分が落ち込み、
やりきれなくなって、突発的に死を
選んでしまったのです。

このように、無理した人付き合いは、
百害あって一利なし、なのです。

うつ病を自分で治そうとしている時こそ、
気が乗らない人付き合いには、「No!」と
言えるような性格になりましょう。

一度、勇気を出して断れれば、次第に
自分の気持ちに正直、に受け入れたり
断ったりできるものです。

これも治療中の訓練の一つです。

この際、無理しない性格を手に入れる
ことができれば、うつ病が治った後、
これからの人生もずっと楽に
生きていけるようになります。