精神障害者保健福祉手帳の交付

「うつ病」の治療中に負担に感じるのは、
医療費ばかりではありません。

病状の関係で、就職が難しかったり、

長期休職せざるを得なくなると、
収入が減り、生活の様々な面での
支出さえ負担となるものです。

特に、うつ病の患者さんが一家の大黒柱
の場合や、一人暮らしで自分で働きながら
生計を立てている場合はなおさらです。

ご家族の援助を受けにくい場合も
往々にしてあるものです。

このような生活面での経済的負担に
対処する方法の一つとして
「精神障害者保健福祉手帳」の交付
があります。

都道府県により、若干異なりますが、
この手帳を持っていると主に以下の
特典が受けられます。

・所得税、住民税が控除される
・公共機関(乗り物、施設など)が免除される
・都営、県営住宅の家賃の特別減免が受けられる
・保育園に優先的に入れてもらえる

そのほか、自動車税の特別減免など、
支出の軽減になる特典がいろいろあります。

ただ、うつ病の患者さんには、この
「精神障害者保健福祉手帳」の適用に
ならないことが多いので注意が必要です。

この手帳は、主に「統合失調症」や
「知的障害」の診断であれば、
認可が下りやすいのです。

そして、認可の際、医師の診断書が決め手
となります。

ですから、医師の中にはうつ病の患者
さんには、この「精神障害者保健福祉手帳」
の診断書は書かない人もいます。

しかし、私の場合は、患者さんの生活、経済
状況から、この手帳の交付が望ましいと判断
した場合には、うつ病の患者さんにも
診断書を書くようにしていました。

もちろん、手帳交付の認可が下りるように
書かなければなりません。

その場合、診断、病状経過に
「治療に時間のかかる精神病性の症状」
あるいは「難治性の要素がある旨」記載するなど、
若干の工夫が要ります。

これは医師によりやり方が違い、今後
統一されるべき課題であるといえるでしょう。

でも、もし、あなたがうつ病の治療で、生活上
経済的な負担を感じていらっしゃるのなら、
ダメもとで主治医に「精神障害者保健福祉手帳」
を受けたい旨お話して良いでしょう。

主治医がダメなら、病院のケースワーカーに
相談してもよいと思います。

うつ病のために、本当に経済的困難に直面している
状況を把握してもらえれば、必ず、手帳の交付が
受けられるように工夫して診断書を書いてくれる
はずです。