修正型電気けいれん療法とは?

「修正型電気けいれん療法とは何か」について、
あまり良く知らない方もいらっしゃると思います
ので、具体的に説明致します。


誤解しないでいただきたいのは、「電気ショック療法」
のように頭に高電圧の電流を流して、全身に痙攣を
起こさせるような危険なものとは
全く違うということです。

ベッドサイドで麻酔もせずに、頭部に100Vの電圧を与えて、
全身にけいれん起こさせながら、この治療を行っている
単科精神病院もありますが、これはいけません。

全身けいれんすることにより、舌を咬んだり、骨折する
危険性が大きいのです。

おそらく、昔、「統合失調症」の患者さんに行っていた
この野蛮な治療法が、「電気ショック療法」のイメージ
を生み出してしまったのでしょう。

「修正型電気けいれん療法」は、精神科と麻酔科が
共同して手術室で行います。

「修正型電気けいれん療法」について、患者さんと
ご家族に詳しく説明し、患者さんご自身の同意を
得なければ行えるものではありません。

この治療を行うと決まったら、麻酔科に術前診察を
依頼し、「修正型電気けいれん療法」が行える
身体状態かどうかを徹底的にチェックします。

麻酔科よりOKが出れば、「修正型電気けいれん療法」
のスケジュールを組みます。

うつ病の場合には、通常、週2回を3クール行った
ところで、効果が出ることが多いようです。

しかし、最初の週は1回にとどめることがほとんどです。

治療前夜より、服薬、食事を一切止めます。

治療前日は、手術室に到着すると、
まず麻酔科より全身麻酔されます。

同時に電気を当てることによって全身がけいれんするのを
防ぐために、筋弛緩剤「サクシニルコリン」を投与されます。

「修正型電気けいれん療法」の「修正型」とは、
「けいれんを起こさせない」という意味だと
ご理解ください。

麻酔が効いてきて準備が整うと、いよいよ
頭部に電流を流します。

電流を流すのは平均5秒間です。

これまでは、両側の前額部に直接電極を当てて「サイン波」
の電流を流していました。

しかし、2002年以降、「サイマトロン」という、「パルス波」
の電流を流す機械が普及しました。

この「サイマトロン」により、より安全に
「修正型電気けいれん療法」が
行えるようになりました。

そして、健忘、頭痛などの副作用の頻度もはるかに
少なくなったことも事実です。

ですから、「修正型電気けいれん療法はうつ病
の患者さんにも安心してお勧めできる治療法」
と今では言い切ることができるようになりました。

この治療によりうつ病が治るメカニズムは正確には
不明です。

現在のところ、100Vの高電圧により、脳細胞が活性化され、
アドレナリンが出やすくなる、という仮説が主流です。

長年薬を飲んできたが一向に利かない。
うつ病の治療に行き詰っている。

このような方は、一度この「修正型電気けいれん療法」
を検討なさってよろしいでしょう。

ただし、麻酔科のあるきちんと設備の整った病院
で受けられることをお勧めします。

ご参考までに、「サイマトロン」による
「修正型電気けいれん療法」のイメージが
つかめるサイトをご紹介します。

http://www.mental-navi.net/utsu/chiryo/yakubutsu-igai/html

「サイマトロン」の機械についての説明

http://kohdenmedical.co.jp/products/thymatron.php